こんにちは。これいい和のサングラスです。
いにしえの秋田の森できこりによって生み出されたとされる「大館曲げわっぱ(おおだてまげわっぱ)」。丁寧な暮らしを大切にしようとする風潮の中で、その良さが再び注目されています。
そんな「大館曲げわっぱ」について、今回ご紹介いたします。

1|大館曲げわっぱの歴史

始まりはきこりが作ったものとされています。藩政時代に大館城主佐竹西家が領内の豊富な秋田杉に着目し、武士の内職として推奨し、農民には年貢米の供出代替として、山から城下まで原木を運搬させたといいます。そして製品は酒田・新潟・関東などへ運ばれました。さらに江戸時代末期から近代にかけて職人たちが技法を受け継いできました。
近年のプラスチックの出廻り等により他産業への転向が相次ぎましたが、現在の本物志向の風潮に相まって、大館の曲げわっぱは、多くの人に愛されています。

2|大館曲げわっぱの特徴

「大館曲げわっぱ」は秋田杉を薄く削いだ板を熱湯で煮て、柔らかくしてから筒状に丸め、合わせ目を接着。山桜の皮で縫うようにして固定し底板を密着させて作ります。古くからせいろやおひつなどに使われ、これまで多くの家庭で生活の用を支え、木の文化を支えてきました。
現代では機能性を追求した優れたデザイン製品が多く作られるようになり、従来の製品に加えて、花器からインテリア商品など、伝統の息吹を感じさせながらも現代の生活様式にマッチした工芸品もつくられています。天然秋田杉を大きくも小さくも「曲げる」技、その木肌の温もりを生かした曲げわっぱは工芸の逸品といえます。

3|大館曲げわっぱの現状

しかし、その材料となる天然秋田杉は、近年、減少が著しく、資源保護の観点から、平成25年度以降の伐採が禁止されています。
一方、造林杉は、天然杉に比べて柔軟性に乏しいため、曲げることが可能な材の割合は、7%程度と大変低いものです。

4|最後に

先人の知恵と、技術の結晶ともいえる大館曲げわっぱ。その伝統を後世に引き継いでいくために、私たちも微力ながらご協力したく思っています。
みなさんも是非一度はお手に取ってみてください。その軽さと技術の高さに絶対に驚きますよ!