日本には世界に誇れる伝統工芸品が数多くあります。
ただ、伝統工芸品という単語はよく聞くけど、実際にどういうものかと聞かれると「あまりよく知らない」という方が、多いのではないでしょうか?
そこで今回は、「伝統工芸品とは何か」というのをテーマにして、少しでも伝統工芸品に興味を持って頂ければと思います。

もくじ

1|伝統工芸品とは?

 1-1|伝統的工芸品と伝統工芸品の違い

2|伝統的工芸品とは?

 2-1|伝統的工芸品の5つの条件

 2-2|伝統的工芸品は全国にいくつあるの?

 2-3|信頼の証「伝統マーク」

3|最後

1|伝統工芸品とは?

伝統工芸品とは、長年受け継がれてきた手作りの技法で作られる、工芸的実用品の全般の事を言います。
伝統工芸品と聞くと少し敷居の高いイメージがありますが、もともとは日常生活で使われるために作られたものがほとんどです。
各地域の伝統工芸品を調べていくと、その地域特有の風土や文化を知ることなんかもできたりします。まさに日本の歴史そのものですね。

 

1-1|伝統的工芸品と伝統工芸品の違い

伝統工芸品とは、長年受け継がれてきた手作りの技法で作られる、工芸的実用品の全般の事を言います。
伝統工芸品と聞くと少し敷居の高いイメージがありますが、もともとは日常生活で使われるために作られたものがほとんどです。
各地域の伝統工芸品を調べていくと、その地域特有の風土や文化を知ることなんかもできたりします。まさに日本の歴史そのものですね。

 

2|伝統的工芸品とは?

伝統的工芸品は、国の法律によって指定されたものとありますが、指定されるためにはいくつかの条件をクリアしなければいけません。その条件や全国に伝統的工芸品はいくつあるのかを見ていきましょう。

 

2-1|伝統的工芸品の5つの条件

経済産業大臣によって伝統的工芸品に指定されるには、以下の5つの要件を満たす必要があります。

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1、主として日常生活の用に供されるものであること。
2、その製造過程の主要部分が手工業的であること。
3、伝統的な技術又は技法により製造されるものであること。
4、伝統的に使用されてきた原材料が主たる原材料として用いられ、製造さ
  れるものであること。
5、一定の地域において少なくない数の者がその製造を行い、又はその製造
  に従事しているものであること。

引用元:経済産業省|「伝統的工芸品に関する法律について」
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/nichiyo-densan/densan/designation.html
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1、主として、日常生活で使われるものであること。

冠婚葬祭や節句などのように、一生あるいは年に数回の行事でも、生活に密着し一般家庭で使われる場合は、「日常生活」に含みます。工芸品は「用の美」ともいわれ、長い間多くの人の目や手に触れることで、使いやすさや完成度が向上します。また色・紋様・形は、日本の生活慣習や文化的な背景とも深く関わっています。

2、製造過程の主要部分が手作りであること。

すべて手作りでなくても差し支えありません。
しかし、製品の品質、形態、デザインなど、製品の特長や持ち味を継承する工程は「手作り」が条件です。

3、100年間以上前から続く伝統的な技術・技法で作られたものであること。

「伝統的」とはおよそ100年以上の継続を意味します。工芸品の技術、技法は、100年以上、多くの作り手の試行錯誤や改良を経て初めて確立すると考えられています。

4、100年以上前から使用されてきた伝統的な原材料で製品の主要部 分が作られていること。

3.と同様に、100年以上の継続を意味し、長い間吟味された、人と自然にやさしい材料が使われます。なお、既に枯渇したものや入手が極めて困難な原材料もあり、その場合は、持ち味を変えない範囲で同種の原材料に転換することは、伝統的であるとされます。

5、一定の地域で複数の職人がまとまって、ある程度の規模で生産されていること。

一定の地域で、ある程度の規模の製造者があり、地域産業として成立していることが必要です。ある程度の規模とは、10企業以上または30人以上が想定されています。

 

2-2|伝統的工芸品はいくつあるの?

国から指定を受けている伝統的工芸品は全国に237品目あります。
(2022年3月18日時点)
因みに1番最初に指定受けた伝統的工芸品は、
南部鉄器、宮古上布、木曽漆器など11品目あります。(昭和50年2月17日)
また、各都道府県の知事が指定した伝統工芸品や、市町村で伝統工芸として認められている品もあります。日本全国で、1000種類以上あるとされています。

 

2-3|信頼の証「伝統マーク」

伝統マークは、伝統的工芸品を示すシンボルマークです。

伝統マークには、「金の伝統証紙」「銀の伝統証紙」の2種類があります。

金の伝統証紙

国が伝統的工芸品として指定した時に定めた技法や素材で製作された、文字通りの「伝統的工芸品」。100年以上も伝え続けられた技術で作られた“匠の手技”の象徴と言える工芸品です。経済産業大臣が指定した技術・技法・原材料で制作され、産地検査に合格した製品に貼られます。

銀の伝統証紙

伝統的工芸品に使われた核心的技術に加え、新たに開発された優れた技術や素材を活用して作られた「現代の伝統工芸品」に貼られます。

 

3|最後に

伝統工芸品は、そもそもは生活必需品や、日常を彩る装飾でありました。また、丁寧に長く使うことで、その素材本来の美しさや味。経年変化を楽しむことができます。そして、工芸品と共に過ごすことで、丁寧な時間、深みとゆとりのある生活をおくることができます。
これいい和では、商品や生活の豆知識をお届けすることで、皆さまの生活が豊かになる事を目指しています。