高校野球で有名な花咲徳栄高校は、足の指を強化するために、地下足袋を履いて練習に挑んでいます。

古くから私達の足元を守ってくれている「足袋」

今回は、そんな足袋の歴史と特徴をご紹介していきます。

埼玉県にある「行田市」は埼玉の中央部に位置し、首都圏からもアクセスが良い地域です。

「のぼうの城」の舞台にも選ばれた刃城などの史跡も残るなど、歴史的な町並みや観光地もあるこの地域。そんな地域で生まれたのが、行田市の工芸品「行田足袋」です。

行田足袋は、特にその耐久性と使い心地の良さで知られています。

全国一位の足袋生産量を誇る「行田足袋」

約300年前に忍藩主が奨励し、武士の妻たちの内職によって足袋作りが盛んになったとされています。最盛期には日本全国の約8割の足袋を生産する、日本一の足袋の産地にまでに発展しました。

明治時代後期には製品を保管するための「足袋蔵」が多く建てられていたそうです。

今でいうところの物流倉庫みたいなものですね。

最盛期に比べると生産量は減ったものの、現在も全国日本一の生産量を誇る行田足袋。

令和元年には、経済産業省が指定する「伝統的工芸品」として指定されました。

足袋の生地の素材は木綿。「こはぜ」と呼ばれる、足袋を止めるための金具部分が特徴的ですね。この部分は真鍮か、アルミなどの素材が使われています。

行田足袋の特徴はその履きごこちの良さ。指をしっかり収められるよう、ふくらみをつけて立体的に縫製されています。すべて手作業で生み出せれる行田足袋は、蒸れにくいのも嬉しいポイントです。

ランニング足袋

2017年(平成29年)にTBSテレビで放映されたドラマ「陸王」を見たという方なら、ご存知かと思いますが、あのドラマでもランニング用の地下足袋シューズが登場していましたよね。ドラマのシューズの開発には、実はこの行田足袋が影響しているということが話題になりました。

日本の陸上競技マラソンでは、マラソン用のシューズがなかった時代、選手は座敷用の足袋を履いて走っていました。当時のオリンピック選手の金栗さんも、足袋を改良したものを履き、出場したとされています。

そこから足袋屋の「播磨屋」が何度も試行錯誤の上、改良を重ね、走るための足袋が発明されました。

そんなストーリーのある行田足袋。

機能性ももちろんのこと、様々なデザインも登場し、様々なTABIが登場しています。

その中の一つがこちらの「SAMURAITABI(サムライ足袋)」です。

冒頭で紹介した、花咲徳栄高校の地下足袋を作っている「武蔵野ユニフォーム」の職人が、

一足一足を手作業で作っているサムライ足袋。

1点ずつ色柄に特徴のあるサムライ足袋は、なんといってもバリエーションが豊富。

カジュアルな着物のシーンや、普段着などにも、ファッション感覚で楽しめることができるアイテムで、日本人のみならず海外の方にも人気のあるアイテムです。

行田足袋 麒麟

白地にうっすら入った縞模様と、
麒麟の柄が特徴です。

麒麟(きりん)柄は中国古来の思想にある、四霊の一つ。
縁起が良いとされている柄です。

https://koreiiwaichiba.com/?pid=177488471

行田足袋 とんぼ

とんぼ柄は「勝ち虫」とも言われ、
前にしか進まないことから時の武将が好んだとされる縁起柄です。

https://koreiiwaichiba.com/?pid=177488454

お正月や、成人式、お祭りのはっぴ姿の足元に。

足元が変わるだけで、いつもと違う雰囲気のおしゃれを楽しめるのが足袋の面白さ。
遊び心のある足袋で、ワンポイントのおしゃれに挑戦してみてはいかがでしょうか。