こんにちは、これいい和の副店長です。
突然ですが、みなさんは日本の工芸品に対して、どんなイメージを持っていますか?
私は、工芸品の仕事に携わるまで、工芸品へのイメージは値段が高い、古風、日常では使わない。特に、「なんでグラスや器が、こんなにも値段が高いのか」と思っていました。(あくまでも私の主観です。)
ただ、工芸品について知っていくに連れて、そのイメージが変わっていきました。
イメージが変わった出来事の1つが、工芸体験です。以前私は、江戸切子の切子体験をしました。この経験が職人さんの技術力の高さを、身をもって知ることに繋がりました。

江戸切子とは?

江戸切子とは、東京都で生産されている切子加工をされたガラス製品の総称の事を言います。
1985年に東京都指定伝統工芸品に指定、また2002年には経済産業大臣指定伝統的工芸品として認定されています。
※江戸切子協同組合に所属していないと、江戸切子として販売できないとされています。

また本物の江戸切子の見極めのポイントとしては、①ガラス製品であること、②国産である事、③製品名に江戸切子と書いてあること。この3点がしっかりと守られていたら、本物の江戸切子だそうです。(煌粋さんの公式LINEより1部引用)

いざ体験へ!

今回は、江戸切子専門店 煌粋(きらめき)さんで切子体験をさせて頂きました!
煌粋さんは、なんと日本で唯一現役の伝統工芸士さんから、直接教えてもらいながら、江戸切子体験ができる貴重な場所なのです!!

(いざ体験へ!)
江戸切子の製造には、大きく分けて5つの工程があります。
今回その中でも、最初の3つ「割り出し」「粗ずり」「三番掛け」を体験しました。
最初に行うのが「割り出し」。割り出しとは、ガラスに気泡や傷が無いかを見たり、割り出し台などを使って、デザインをマーカーする「割付け」するなど、作成する上での下準備にあたる部分になります。
体験での割付は、油性のマーカーを使い、デザインを書いていきます。
私はシンプルなのが好きなので、麻の葉模様と直線でデザインしていきました。
完成をイメージしながらの割付はとてもワクワクしました!

割り出しが終わったら次は、「粗ずり」「三番掛け」を行います。
粗ずりとは、回転道具(ダイヤモンドホイール)を使って割付けの線を大まかにカットし、「三番掛け」で粗ずりに沿って面をより細かく掘っていきます。
大まかにカットというものの、これが難しく、真っすぐ線を入れたり、線を太くするだけでも全然うまくいきませんでした。(私が不器用なだけかもしれませんが、、。)
他のスタッフは、菊繋ぎなどのより細かい模様にチャレンジしてキレイに作っていました。

工芸士の方にサポートしてもらいながら、人生初の自分で作った世界に1つだけのグラスの完成!自分が丹精込めて作ったものは、とても愛着がわきますよね!

江戸切子はここから残り2つの工程「石掛け」「磨き」を経て、完成していきます。

実際に体験するからこそ分かる、職人さんの凄さ。
長い時間で磨いた技術と手間をかけるからこそ、日本の誇る江戸切子ができると感じました。

最後には、工芸士さんがデザインした切子の小皿を作ってもらいました。
実際に作る光景をみて、線を描くことすら難しかった私からみたら、曲芸を見ているかの様でとても楽しかったです。(※SNSに投稿した方限定で作ってもらえます。)

最後に

江戸切子が全盛期と比べて今は7分の1の約100人にしまった江戸切子職人。
これも、作り手が減ったのはもちろんありますが、何よりもモノづくりの価値を伝えて広める、伝え手が減ってきた事が原因だと思います。

なので今後も、このような体験を通して、1人でも多くの方に日本のモノづくりの素晴らしさを伝えて、広めていきます。

煌粋さん。貴重な体験をありがとうございました。
また、機会がありましたら、体験に行かせて頂きます。
次はもっとうまく作れるようにします!

【体験場所】
江戸切子専門店 「煌粋」
〒135-0003 東京都江東区猿江2丁目13-14
HP:https://www.kiyohide.com/