2023.12.25 よみもの
日本の織物ネクタイ製作ストーリー
これいい和でも人気の「日本の織物ネクタイ シリーズ」
こちらのネクタイは、ご家族、恋人、上司、部下、お父様などのプレゼントなどなど、年代問わずオールジャンルの方にお求め頂くことが多いネクタイです!
その人気のポイントは美しい藍染と、小剣部分の織物が違うというところです。
表の大剣部分が埼玉の「武州正藍染(ぶしゅうしょうあいぞめ)」、
そして、小剣部分には色んな産地の織物が使われているという、ちょっと変わったネクタイです。
日本には「〇〇織」と呼ばれる織物がたくさんあります!
ちなみに、現在伝統的工芸品として経済産業省より指定されている織物の数は、38種類!!
もちろん指定されていないものも、たくさん存在しています!
綿・絹・麻・毛糸などの素材の違いだけでなく、織方の種類や組み合わせによって様々あり、産地によっても得意とする素材や織り方が異なります。
しかし、この日本の織物も、実は途絶えてしまっているものもたくさんあるのです。
そんな織物の文化を少しでも継承するお手伝いができたら・・・、そんな思いで商品化したのが、この「日本の織物ネクタイ シリーズ」になります。
この商品の企画を通して、これいい和が大切にしているものをご紹介いたします。
1|使いやすいこと
私たちこれいい和で商品企画をする時に、まず大切にしていること、それは「使いやすいこと」です。
実際、販売をする立場である私たち。若い方の中で、「工芸品=高級そう」「今のライフスタイルに合わない」という言葉を頂いたことがあります。
これに関して、店長はまったくそう思わないですし、現在は学校教育で工芸を学ぶ授業もあるくらいなので、あまり関わってこなかった世代の方々が、そのようなイメージを持つことがあるのだと思います。
実際に、使っているものが実が工芸品だった!なんてことはよくある話です。
ただ、どちらかというと芸術品に近い工芸品ももちろん存在しています。
歴史をたどると、実際は日用品でもあった工芸品ですが、江戸時代に幕府の保護があったり、ブランディングとして高級路線に展開したものも当然あります。
そういったイメージが先行して、ひとくくりにされている方がいるのも事実です。(イメージって恐ろしい…)
だからこそ、これいい和が大事にしているのは、今のライフスタイルに合わせたデザインや、機能性、つまり「使いやすいこと」が大事だと考えています。
当たり前の話になるかもしれませんが、実際使ってもらわなければ物の良さって本当の意味では伝わらないと思います。
だからこそ、使いやすいデザイン、かっこいい・かわいいデザインを求めて努力しています。
ネクタイにしたのは、企画したスタッフが男性ということもあり、一番イメージが湧きやすかったというのもあります。自分が一番イメージの付いて、自信をもっておすすめできるものを大切にしています。
2|思わず人に話したくなる商品
そして、贈る側も受け取る側も「思わず人に話したくなるような商品」を大切にしています。
人は感動すると、それを共有したり共感を得るために話したくなる心理があります。
最近はわりと一般的になってきた、その「物」にまつわる背景や、ストーリー。贈る側も受け取る側も、そこに感動したり、喜んでくれると思わず人に話したくなるんです。
工芸品を広めていきたい、という思いで日々奮闘しているこれいい和としては、このように一人ひとりが自然に「語り手」になってくれるのが、一番嬉しいことだと思っています。
3|ネクタイの企画について
ネクタイを作るにあたり、最大の課題は「色移りしないか」でした。
ネクタイを着けるワイシャツは白!
白のシャツは「汗や首周りの擦れで、色移りが発生するのではないか」、というのが当初からの懸念点でした。
こちらについては、実際に社員が試作品を着用して実験開始!
その結果、ワイシャツに色が移ることはありませんでした。
ただ、とはいえ、実際の織物元でさえ、商品化をあきらめていた藍染ネクタイ。
いくら実験をしたとて、気にされる方もいらっしゃるのではないか…。
そこでひらめいたのが、首元にあたる部分に別の生地を縫い付けて、汗やすれが懸念される箇所にあたらないようにして、リスクをさらに減らすことでした。
改良したネクタイは暑い日や雨の日も含め、ほぼ毎日1年間これいい和スタッフが着用して色移りがないかを検証!
そして、無事に完成したのが現在の「日本の織物ネクタイシリーズ」です。
現在は、12の織物で20柄で展開しています。
少しずつですが取り扱いの織物を増やしていけるように、これいい和スタッフも精進しております。
ぜひ、藍染好きの方や、ちょっと変わったネクタイが欲しいという方、こちらのネクタイを体感してみてください!